平成26年10月

 昨年の夏から始まった修道館・放光館のリニューアル工事も、建物の中は先月末でほぼ終了して、このアリーナも昨日から使えるようになりました。まだ外装部分の工事が残っていますが、それも獅子児祭までには終了する予定です。

 さて、Ⅱ期が始まり、週番の担当が6年生から5年生に代わります。6年生の諸君は1年間ありがとうございました。5年生の諸君はこれからよろしくお願いいます。
 1ヶ月ほど前のことですが、週番の生徒諸君が書いてくれている日誌を読んでいて、私は「我が意を得たり」という気持ちになりました。なぜなら、そこに「清掃には心が表れる。明日もやるからと思うと、詰めが甘くなる。隅の隅まで積極的な掃除を追求してほしい」と書いてあったからです。
 清掃整頓は、人間として自覚を求める生活のため、君たちが実践するべき4つの目標の1つですが、その実践のレベルが大切です。ただやった、一応やったでは、人間として自覚を求める生活にはつながりません。
 掃除が終わっても、埃が隅に残っていることがあります。机や椅子を引きずって動かしたために、その脚先に埃がまとわりついて、それがそのままになっていることもあります。傘立ての下には気づかないうちにたくさんの埃がたまっています。そうした細かいところをおろそかにしない。あるいは、見た目は今日はあまり汚れていないというところもあるかもしれません。しかし、綺麗なところを綺麗にするのが掃除だ、そのくらいの高いレベルの気持ちをもって掃除に取り組んでほしいと思います。
 細かいところまで気を配り、あと一歩の詰めを積極的に追求する。毎日掃除をしても、今日の掃除は今日の掃除として徹底する。その心を育てる。妥協していると、心の隙が大きくなって、いろいろなことが「まあいいか」とおろそかになっていきます。
 「行学一如」、すなわち、「行」──人間として理想を求める生活と、「学」──学業は一如、一体です。普段の立ち居振る舞いでも、学業でも、部活でも、全部一緒という人間を目指してください。

 今月の25日、26日には獅子児祭が開催されます。あと20日余り、準備も大詰めに入ります。
 当日は多くのお客様がいらっしゃいますが、その方々に「来てよかった」と思っていただける獅子児祭にするのは、主人公である君たちの責任です。その責任を果たすには、まず君たち自身が楽しむことです。君たちにとっての獅子児祭は、当日の2日間だけではありません。準備や片付けまで含めて獅子児祭です。それを充実させてこそ、本当の意味で獅子児祭を楽しむことができます。ただ準備をする、一応準備をする、ではなくて、一人ひとりが随処に主となって、自らの役割に徹してください。あと一歩の詰めを積極的に追求してください。
 そして、獅子児祭が終わったときに、心地よい達成感に浸ってほしい、そう願っています。(朝礼でのお話から)