平成26年7月

 最初に二点、報告しておきたいことがあります。
 一点目は、先週の金曜日、11日に予定されていた精霊祭のことです。台風8号が接近する中、当日になってから予定に変更が生じれば、ご参列を予定してくださっていたご遺族の方々にもご迷惑をおかけすることになるため、前日に中止の決定をいたしました。しかし、精霊祭は、この一年に亡くなられた君たちの仲間のご家族、先生方のご家族、同窓生の方々のみ魂をお迎えして、ご供養を申し上げる、年に一度の大切な行事です。あるいはすでに用意してくれていたかもしれない、君たち一人ひとりによるお供物をお供えし、全校で法要をお勤めすることは叶いませんでしたが、中止のままにすることはできません。したがって、今週の月曜日、14日に、教頭先生、学監先生、宗門の先生方、仏教青年会の諸君とともに、精霊祭の法要を禅堂にてお勤めいたしました。まず、そのことを報告しておきたいと思います。
 二点目は、修道館・放光館のリニューアル工事のことです。
 放光館は、音楽室の工事中、音楽の授業や吹奏楽部の練習を会議室で行ってもらっていましたが、それも終わって、現在は視聴覚ホールの工事に入っています。視聴覚ホールは座席数が今までよりも増えて200席以上となりますが、これは君たちの保護者の方々が三心会としてご寄贈くださるものです。
 修道館は、柔道部、剣道部、空手道部の諸君には不自由をかけましたが、柔剣道場の工事が終わって、これからホール、アリーナ、卓球場の工事に入ります。したがって今度は、バスケットボール部、バレーボール部、卓球部の諸君に不自由をかけることになりますが、協力をお願いします。なお、ステージの新しい緞帳を同窓会がご寄贈くださることになっています。また、工事中、この仏壇の一仏両祖にはご移動いただくことになるので、後ほど、そのための法要を宗門の先生方、仏教青年会の諸君で執り行う予定です。

 さて、明日から夏期休暇が始まります。授業が進まないこの期間は、苦手や弱点を克服したり、応用力を養成したりするチャンスです。普段は時間がなくてなかなかできなかったということにチャレンジすることもできます。自ら「やる」ことを決め、そして怠惰に流されることなく、自らを律して、決めたことをやり通してほしいと思います。きっと、休暇が終わるときに「自分からの信頼」を勝ち取ることができます。
 もちろん、君たちには宿題もあります。宿題は学校から課せられるものですが、やらされるという意識でやると、提出のための帳尻合わせになりかねません。それでは「やったふり」になってしまいます。やったふりをしていると、何となく「やったつもり」にはなりますが、身につくものはほとんどありません。やったふりのためにかけた時間が無駄になります。宿題も「やれ」でやらされるのではなく、自ら「やる」で挑んでください。その気持ちの持ち方一つで、大きな違いが生まれます。

 9月に、充実感に満ちた顔の君たちと会えることを楽しみにしています。(夏休み前の朝礼でのお話)