平成26年4月

 昨日、入学式を行いましたが、本日、始業式を迎え、いよいよ全学年が揃っての平成26年度がスタートします。

  年度の初めにあたり、君たちに確認しておいてもらいたいことがあります。それは、君たちが目指すべき3つの人間像のことです。その3つとは

 「自立心にあふれ、知性をたかめていく人」

 「喜びを多くの人とわかちあえる人」

 「地球的視野に立って、積極的に行動する人」

ということです。これをもう少し簡潔に言い換えると、入学式で新入生諸君にも話した「知性豊かで自立心にあふれ、心あたたかくたくましい人間」ということになります。それが「世田谷健児」であり、同時にそういう人であればこそ、頭を上げ、胸を張り、大地を踏みしめて堂々と闊歩することができる、すなわち「旃檀林の獅子児」と言えます。

 この人間像を目指す上での指針については、君たちには学園の教育理念と2つのモットーがありますが、それは明日の釈尊降誕会で話をすることにして、今日は別の側面から話をしておきたいと思います。

 私は大学時代、理工学部に学びました。4年生になって研究室に入ると毎日のように実験をしていましたが、そこで最初に教わったことの一つは、絶対にしてはいけないことをまず覚えろ、ということでした。

 君たちにも、陥ってはいけない状態というものがあります。それを知り、その状態に陥らないことが、目指すべき人間像へと自身を成長させるための基本ともなります。

 以前読んだ本の中に、こういう人は絶対に成功しないという4つの条件というものがありました。目指すべき人間像への成長を阻む条件として、君たちにも参考になることだと思います。その

 1つ目は、「言われたことしかしない人」

 2つ目は、「楽をして仕事をしようとする人、それが可能だと思っている人」

 3つ目は、「続かないという性格を直さない人」

 4つ目は、「すぐにふてくされる人」

だということです。この条件の状態に陥っていないか、自らの心の足もとをしっかりとみつめてください。そして自分自身を厳しく律する強さをもつことです。

 平成26年度、目指すべき人間像に向けて、君たちが大きく歩みを進めることを期待しています。(始業式のお話から)