入試講評
平成27年度 中学入試講評
社会
社会1次 正答率・講評
問題 |
正答率(%) |
受験者 |
合格者 |
【1】 |
問1 |
93.4 |
95.7 |
問2 |
74.2 |
83.7 |
問3 |
47.4 |
55.4 |
問4 |
91.5 |
91.3 |
問5 |
72.8 |
79.3 |
問6① |
82.2 |
81.5 |
問6② |
90.6 |
91.3 |
問6③ |
88.7 |
87.0 |
問6④ |
87.8 |
90.2 |
問6⑤ |
95.8 |
95.7 |
問7 |
95.8 |
98.9 |
問8 |
81.0 |
92.4 |
問9 |
51.2 |
59.8 |
問10 |
95.8 |
100.0 |
問10② |
97.2 |
98.9 |
問10③ |
86.9 |
94.6 |
問10④ |
94.4 |
98.9 |
問11 |
83.1 |
90.2 |
問12 |
79.3 |
85.9 |
【2】 |
問1(あ) |
90.1 |
93.5 |
問1(い) |
31.0 |
33.7 |
問1(う) |
31.9 |
34.8 |
問1(え) |
78.4 |
79.3 |
問1(お) |
91.1 |
92.4 |
問1(か) |
34.3 |
35.9 |
問2 |
63.8 |
72.8 |
問3 |
74.9 |
87.0 |
問4 |
31.0 |
38.0 |
問5 |
60.6 |
64.9 |
問6 |
92.5 |
98.9 |
問7 |
96.2 |
98.9 |
問8 |
80.8 |
83.7 |
問9 |
79.8 |
88.0 |
問10 |
32.2 |
41.3 |
【3】 |
問1 |
50.2 |
55.4 |
問2 |
92.5 |
95.7 |
問3 |
34.3 |
42.4 |
問4 |
59.2 |
59.8 |
問5 |
8.9 |
12.0 |
問6 |
54.5 |
57.6 |
問7 |
27.2 |
29.3 |
問8 |
85.0 |
88.0 |
問9 |
55.4 |
70.7 |
問10 |
38.0 |
44.6 |
- 【1】
- 昨年、国内外で開催されたスポートイベントを親子の会話文にして出題。リード文のみならず、地図や写真、表などを採用し出題の構成を豊富なものとした。正答率からも理解できるように奇をてらう設問はなく、難易度は平易なものであった。日ごろのニュースベースに親しんでいれば容易なものばかりである。合否の差異は、問2の時差の判別、問3の開催都市ソチの地図の判読にあった。また、問8の指定語句を利用した記述解答文では、モンゴルの国の位置をアフリカ大陸から記入した誤答が多く散見された。平素の学習は、地理のテキストのみならず、地図帳をそばに置いて理解を深めれば、これらの誤答を未然に防ぐことができる。
- 【2】
- 古代から現代までの通史を新聞記事の見出し形式で出題した。問1は、平城京の左京と右京の位置の区別、「解体新書」の著者、前野良沢について理解をしていない受験生が多かった。地図や人物について、もう一度教科書を見直した上で注意したい。また、問4の源平の合戦についての年代配列問題も、小学校の教科書に記載されているの内容なので、正答してほしい。さらに問5の記述問題も、教科書に掲載されている内容である。鎌倉時代の御恩と奉公の意味・内容を漠然と覚えているのではなく、常に疑問を持ちながら、自身の言葉で表現できるように、日ごろから気を付けたい。全体としては、歴史の基礎的な設問であるから、正答率の高い設問は必ず得点してほしい。
- 【3】
- 国際連合に関する問題を出題した。問5については現在、活動をおこなっていない理由をきいているのに、必要がなくなったからという抽象的で説明になっていない答えが多かった。問6はフランスと誤答する生徒が散見された。問9は世界貿易機関でもWTOでも正解であったが、さすがに世界保健機関と答える生徒はいなかったが、WHOと誤答する生徒が散見された。
社会2次 正答率・講評
問題 |
正答率(%) |
受験者 |
合格者 |
【1】 |
問1 |
89.2 |
90.0 |
問2 |
54.8 |
57.8 |
問3 |
36.8 |
39.5 |
問4 |
65.8 |
70.4 |
問5 |
85.7 |
92.7 |
問6 |
54.8 |
59.5 |
問7 |
43.3 |
45.8 |
問8 |
23.2 |
26.7 |
問9(1) |
84.4 |
86.7 |
問9(2) |
84.4 |
92.0 |
問9(3) |
88.7 |
94.4 |
問10 |
85.1 |
88.7 |
問11 |
81.8 |
86.7 |
問12 |
39.4 |
43.2 |
問13 |
20.0 |
21.9 |
【2】 |
問1(あ) |
96.8 |
97.3 |
問1(い) |
90.3 |
90.4 |
問1(う) |
90.9 |
92.7 |
問1(え) |
48.7 |
57.5 |
問1(お) |
77.7 |
85.4 |
問1(か) |
76.0 |
81.7 |
問2 |
85.3 |
88.4 |
問3 |
71.9 |
73.4 |
問4 |
84.2 |
88.7 |
問5 |
87.9 |
92.0 |
問6 |
67.3 |
76.7 |
問7 |
88.5 |
92.4 |
問8 |
12.9 |
16.6 |
問9 |
59.5 |
68.8 |
問10 |
90.7 |
94.7 |
問11 |
92.2 |
95.7 |
問12 |
72.7 |
78.1 |
問13 |
52.2 |
56.8 |
問14 |
83.3 |
90.4 |
問15 |
32.3 |
31.9 |
【3】 |
問1 |
51.7 |
55.1 |
問2 |
31.8 |
38.5 |
問3① |
87.0 |
94.7 |
問3② |
55.8 |
62.5 |
問4 |
85.9 |
92.4 |
問5 |
35.1 |
41.5 |
問6 |
27.3 |
34.9 |
問7 |
64.5 |
73.1 |
問8 |
45.2 |
52.5 |
問9 |
68.6 |
74.8 |
問10 |
41.6 |
47.8 |
- 【1】
- 「地理の学習」についてのリード文をもとに、自然環境・産業・地誌などを総合的に出題した。問4は、都市が札幌であることを前提にした雨温図の読み取り問題であった。問5は三大都市圏の東京都や愛知県の昼夜間人口比率が高いことに着目する必要があった。問6は日ごろから意識的に地図帳を開いて学習しているかどうかが、得点差に表れていた。問8は、北海道は都道府県別の米の生産量では上位であるが、道内の農業産出額の割合においては畜産の割合が高いことに留意する必要があった。問8の記述問題は、滑走路が延長されたことで、従来の小型ジェット機より大きなジェット機が離着陸できるようになったことから、航空輸送の効率化が進んだことなどに注目する問題であった。問13の記述問題は、大陸棚や潮目などのキーワードとなる語句を、正確に理解し記述できているかがポイントであった。
- 【2】
- 各時代の重要な史料についての出題。問1の(え)のように五箇条の誓文の内容を理解しているかどうかが、点差となって表れた。また、正解が少なかった問8の記述問題のように、戦国大名が喧嘩両成敗法を制定した理由を問う問題で、誰もが知っている内容なのに、いざ記述すると書けない受験生が目立った。誰が何のために制定したのかなど、常に疑問を持つように日常から学習に臨んでほしい。さらに問15の1956年の経済白書による「もはや戦後ではない」といった表記は、小学校の教科書に掲載されているが、同じ年に日ソ共同宣言に調印して国際連合に加盟した年であることも記憶に留めておきたいところ。全体的には、基本的な問題であり、正答率も高かった。
- 【3】
- 国や地方自治の財政に関する出題であった。特に一般会計予算、赤字(特例)国債、税のしくみなど、基本的な事項であったが、歴史的な背景とともに語句の正確な理解が必要であった。日頃から新聞やニューに接し、そこに出てくる用語については、その場で調べたり考えたりすることが大切である。ただしその際に、用語を暗記しようとすることよりも、自分の意見や考えを、明確な根拠をもって言えるような練習が効果的である。
問1以外は、受験者と合格者の正答率差がいずれも6ポイント以上と高く、社会的なできごとに対して関心を持つことが、学習結果にも表れるといえる。
社会3次 正答率・講評
問題 |
正答率(%) |
受験者 |
合格者 |
【1】 |
問1(1) |
78.3 |
89.6 |
問1(2) |
90.1 |
94.8 |
問1(3) |
47.2 |
46.9 |
問1(4) |
71.7 |
82.3 |
問1(5) |
70.3 |
74.0 |
問2 |
86.8 |
94.8 |
問3 |
69.8 |
81.3 |
問4 |
3.0 |
8.0 |
問5 |
10.8 |
14.6 |
問6 |
64.2 |
74.0 |
問7 |
33.5 |
30.2 |
問8 |
93.9 |
95.8 |
問9 |
90.1 |
94.8 |
問10 |
36.8 |
45.3 |
【2】 |
問1(1) |
11.8 |
16.7 |
問1(2) |
90.6 |
94.8 |
問1(3) |
86.3 |
93.8 |
問1(4) |
59.0 |
71.9 |
問2 |
55.2 |
64.6 |
問3 |
33.5 |
38.5 |
問4 |
62.3 |
74.0 |
問5 |
79.7 |
91.7 |
問6 |
25.9 |
32.3 |
問7 |
82.5 |
85.4 |
問8 |
75.5 |
88.5 |
問9 |
80.7 |
90.6 |
問10 |
36.8 |
47.9 |
問11 |
62.3 |
78.1 |
問12 |
45.0 |
57.8 |
【3】 |
問1(1) |
68.4 |
87.5 |
問1(2) |
92.5 |
97.9 |
問1(3) |
75.0 |
86.5 |
問1(4) |
96.2 |
99.0 |
問1(5) |
74.5 |
81.3 |
問1(6) |
90.1 |
94.8 |
問1(7) |
93.4 |
96.9 |
問1(8) |
8.0 |
9.4 |
問2 |
96.2 |
100.0 |
問3 |
85.8 |
95.8 |
問4 |
74.1 |
84.4 |
問5 |
80.7 |
91.7 |
問6 |
59.9 |
69.8 |
問7 |
49.1 |
61.5 |
問8 |
74.5 |
84.4 |
- 【1】
- 日本の人口の推移と過疎地域の現状、および少子高齢化などの今日的な社会問題をテーマにした出題であった。問10の記述解答文では、多くの受験生が、年金・医療・介護の将来的負担を理由に述べていて、社会的関心の高さを持って学習している様子がうかがえた。問4、問5では過疎地域を中心とした耕作放棄地や限界集落をもとめたが、漢字指定の解答語句ではなかったにもかかわらず、漢字で挑戦した受験生が多く、誤字が多数散見されたことは残念であった。
- 【2】
- 「日本の貨幣の歴史」をリード文として古代から現代までを出題した。全体的に基本的な事項を問う問題であったので、正答率は高かった。
問1は漢字を間違えて覚えているために誤答となってしまっていたものが多く見受けられた。問8の記述では、石見銀山の位置を地図で確認することができれば答えることができた問題であった。問12では「消費税が8%に増税されるため」もしくは「1円玉・5円玉が必要になる」という一つの理由しか書けていない解答が多かった。
- 【3】
- 日本国憲法と大日本帝国憲法との比較問題。主権、天皇の地位、軍隊、人権、三権、選挙についての基本的な事項とそれに関連する日本国憲法の条文内容、時事問題を含めた知識について問う出題であった。
問1の(8)の制限選挙は正当率が低かったが、歴史分野でも学習する内容ではある。問3の時事問題である集団的自衛権と、問4・問5の日本国憲法条文に関する出題についてはしっかりと学習できていたようである。